▼ シロアリの仲間
シロアリといえば、どんなものを想像しますか?
私は、家などの木材を食べてしまう、恐ろしい害虫の白いアリという想像をしてしまいます。
シロアリの食べるものといえば、木材しか思い浮かびませんが、実は、それだけではなかったのです。
シロアリの種類によって、枯れ木や枯葉、その他の植物遺体を食べて生きているシロアリもいます。
また、熱帯などには地衣類を食べているシロアリもいるそうです。
シロアリの仲間には、その他にも珍しいものもいて、キノコを栽培するシロアリもいます。
シロアリは食べた材料をもとに、キノコを栽培するのですが、その為には、培養器を入れるための巣穴を作る必要があります。
タイワンシロアリという種類のシロアリは、おもしろい巣の作り方をします。
地下に巣穴を掘って、あちこちにキノコ室を作るのです。
熱帯のシロアリ達は、巣を見てみればわかりますが、地表に盛り上がったアリ塚を作るシロアリが多いそうです。
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また、熱帯地方や乾燥した草原に住むシロアリ達の中には、土や自身の排泄物などで巨大なアリ塚を築く種類もいます。
草原に住むシロアリ達は、地上にある落ち葉や枯れ草を採集してきて巣を作っているそうです。
アリ塚の中は、年間を通して温度や湿度の変化が小さいので、アリ塚を利用して生活するというシロアリ以外の他の生物もたくさんいるそうです。
八重山諸島に生息しているシロアリに、タカサゴシロアリというシロアリがいます。
タカサゴシロアリは、樹上で生活しています。
樹木の幹に頭の大きさぐらいの丸い巣を作るそうです。
近くにある枯れた幹を餌としていて、働きアリがそれをくわえて運びこんできます。
キノコシロアリ類や、餌を野外などに探しに行くシュウカクシロアリ科の種類の中には、体色が茶褐色や黒っぽい色をしたものもいるそうです。
同じシロアリという名前がついていても、体色が白いものばかりではなく、食べるものも違っていて、いろいろなシロアリがいるのですね。
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▼ 重要な役割を持つシロアリ
シロアリといえば、私たちの住む家を荒らし、崩壊をももたらすと言われている、恐ろしい害虫ですね。
そんな私たちにとっては恐ろしい存在のシロアリも、自然界からみれば、大変重要な役割を果たしている存在だと考えられているのです。
植物は、太陽光と二酸化炭素から糖を作り出し、それを自らのエネルギー源として用いています。
そんな植物の体は、結晶性セルロースと呼ばれる非常に密な分子構造を持つ物質からできているのです。
枯れた植物などの簡単には利用できない部分を、共生微生物達の力を借りてシロアリは分解しています。
そして、分解したそれらを自らのエネルギー源としているのです。
また、シロアリは多くの動物達の餌として食べられています。
シロアリは、森林のゴミを分解して、それをエネルギー源として生き、動物達は、そのシロアリを餌として生きています。
シロアリには、森林をきれいにする役割と、動物達の餌となり栄養になる役割があるのですね。
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下等シロアリと分類されているシロアリの種類があります。
その種類のシロアリは、腸の中に原生生物が住んでいると言われています。
その原生生物が、セルロースを分解してくれます。
その他、原生生物が住んでいないシロアリもいます。
そのシロアリの場合は、シロアリ自身が栽培しているキノコによってセルロースが分解されている可能性が高いといわれています。
しかし、上に挙げたどちらにも当てはまらないシロアリもいます。
原生生物も栽培キノコのどちらも持っていないのです。
しかし、どちらも持っていないのに、どのようにして、そのシロアリ達は結晶性セルロースを分解しているのでしょうか?
そのシロアリ達が、どのようにして結晶性セルロースを分解しているのかは、今でも全くわからないそうです。
どうして、今でも不明なのかというと、その一つの理由として、シロアリを助けている共生微生物は、一つずつ単独で分けて研究することが非常に難しいからだと言われています。
単独で研究できなければ、生き物を詳しく調べることはできないですよね。
自然界には、私たちでは理解できないような不思議なことが、まだまだたくさんあるのかもしれませんね。
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▼ シロアリ達の生活
何万匹~何百万匹ものシロアリが住んでいるといわれているシロアリの巣。
シロアリの巣には、小さなものから大きなものまで、その大きさは様々です。
巣は、シロアリの生活の場ですね。
生活の場であるその巣を、シロアリ達はどのように作っているのでしょうか?
また、その巣の中ではどんな生活を送っているのでしょう?
シロアリ達の生活を覗いてみましょう。
シロアリは大きくなると、羽アリとなって今まで育ってきた巣を飛び立ちます。
そして、羽を落としパートナーを見つけるそうです。
パートナーを見つけたシロアリは、雌雄でペアになり、巣作りを開始します。
その巣作りをした雌雄が、女王や王になって、その後十数年に渡り交尾と産卵を繰り返していくのです。
女王になったアリの卵巣は、発達して、次第にお腹が膨らんでいきます。
そのお腹は、種類によっては、最初の大きさから比べれば、数倍もの大きさになるそうです。
シロアリは、生まれたときから親と同じ姿をしています。
そのような動物を、無変態動物といいます。
ある程度成長したシロアリは、働きアリとして、王や女王を助けながら、巣を作る作業を行います。
産まれた子供たちは、雄雌どちらかの生殖を持っていて、成長してゆくにつれて、一部が前兵アリを経て、兵アリに分かれるそうです。
そのようにして巣の規模がある程度大きくなってくると、ニンフと呼ばれる階級を経て、有翅の生殖虫が現れるのです。
その有翅の生殖虫たちは、特定の時期に巣から旅立ち群飛するようになります。
このニンフ達が、いずれパートナーを見つけ、女王や王になるのです。
もし万が一、巣の女王や王が死んでしまった場合には、ニンフや働きアリから、副女王や副王が生まれるそうです。
兵アリ達は、それぞれの種類と環境などに応じて、身体の形態が違っています。
それは、生殖虫には眼がありますが、兵隊アリには生殖がなく、眼も見えないからなのです。
他にも、家に害を及ぼすイエシロアリやヤマトシロアリは、眼は見えませんが、頭の先端に細長くて鋭い牙を持っています。
八重山諸島に住むタカサゴシロアリは、牙は小さいのですが、丸い頭をしていて、頭の斜め前方に鋭い角があります。
そして、そこから液体を噴射するのです。
沖縄に住むダイコクシロアリは、丸い頭をしていて、先端が平らになっています。
この頭を使い、巣穴をふさぐのだそうです。
眼が見えないシロアリ達は、生活に適応して形を変え、生活しているのですね。